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Mentor’s Eye 福野 泰介氏 メッセージ

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■第14回 「こどもアドベンチャー起業家が育つ環境とは?」
                                                   [2014/08/18メルマガ配信]
株式会社jig.jp 
代表取締役社長 福野 泰介氏
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リスクとコストが低いICTベンチャーはもはやアドベンチャー。ベンチャーに 近似を意味するアドを頭につけると、リスクが低いワクワクする冒険という意 味になる。想像力と創造力が勝負のICTの世界、こどもアドベンチャー起業家 が世界中で活躍する未来は遠くない。

 世界をひとつにつないだ、Web、今年2014年で誕生25年周年を迎える。オープ ンデータは、Webの発明者ティム・バーナーズ=リー氏が掲げる次世代のWebの 要。2010年にティムに出会い、おもしろそうだと鯖江市長に提案して始まった 日本の行政初のオープンデータと、市民の手によるアプリづくり「データシテ ィ鯖江」は、数多くのメディアに掲載。やったことは、市役所が持っているありふれたデータを自由に使っていいと宣言してもらったことと、そのデータを 使って「一日一創」ひたすらアプリを創ったこと。リスクもコストもほとんどゼロ。

 オープンデータは関係の薄かった行政と市民をつないでくれた。図書館の空席状況が分かるアプリ「sabota」は、地元JK(女子高生)による、図書館に行ったら空いてなくてがっかりするというシンプルな不満を元に誕生。少子高齢化、貧困、難病、資源枯渇、ゴミ処理、原子力、隕石、シンギュラリティ(技術的特異点)、立ちはだかる様々な社会問題。これら問題の解決は、さまざまなデータを使って創造する他ない。ただ、残念ながら、アプリを創る人が少なすぎる。

 ファミコンが大好きで、テレビゲームが自分で創れるものと知った小学校3年生の私。失敗しても、怒られず、壊れず、お金もいらない、無限に楽しめるものづくり環境、プログラミングにはまった。この忘れられない体験を、現代のこどもに提供しようと創った、1,500円で買えるプログラミング専用コンピューター「IchigoJam」。プログラミングの学び方を知ったこどもから見える世界は、きっと大人と全く違う。

 ただひたすら領地を広げればよかった、開拓時代。ただひたすら先進国を追いかければよかった、高度成長期。地球上にフロンティアがなくなり、地球を離れるほどの技術力は無い現代。過去の経験が通じず立ち往生する大人達が、こどもに教育できることなど、ほんの一握り。こどもに、ありのままの社会を見せ、自由に遊ぶ環境を提供しよう。遊びには発見があり、発見が喜びを生み、喜びが広がればビジネスになる。

 Webは、離れた地域以上に遠かった世代間をつないでくれた。こどもにしかできないこと、大人にしかできないこと、それぞれの強みが組み合わさることで生まれる新しい社会。ワクワクするちょっとした取り組みを、世界中に広めてくれる力こそがICT。さぁ、パーティーを組んで、冒険にでよう!

 「コンピューターは思考の自転車である by スティーブジョブス」

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