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株式会社 INDETAIL  代表取締役 坪井 大輔 氏  <平成26年度 起業家万博 発表企業>

EC市場参入をもっと自由に!中小企業のIT活用を促進する「グロースクラウド」

 

1. 初めに
2. 【「グロースクラウド」でEC市場参入をもっと自由に!】
3. 【システムを無料で提供できる理由とは…?】
4. 【スマホの操作で4つの販路を同時にコントロールl】
5. 【「アプリで買い物」を定着させるには?】
6. 【東京⇒地方へ!新しい経済の流れを生み出す】
7. 【2018年度中のマザーズ上場を目指して】
8. 【God is in the details】
9. 【「Going concern」の精神で地元に根付く企業へ】
   企業プロフィール

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1. 初めに

 北海道札幌市生まれのITベンチャー・INDETAILは、2015年11月、ECサイトやアプリの基本システムを初期費用・月額使用料無料で提供するサービス「グロースクラウド」をリリース。魅力的なIT系サービスに必要不可欠なWebとネイティブアプリを同時に展開できる「グロースクラウド」は、中小企業のEC市場参入やIT活用を促進する画期的なサービスとして早くも注目を集めています。今回は「グロースクラウド」の特徴と今後の事業展開について、同社代表取締役の坪井大輔さんに聞きました。
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2. 【「グロースクラウド」でEC市場参入をもっと自由に!】

  2015年11月にINDETAILがリリースした「グロースクラウド」は、主に企業のウェブサイトやスマートフォンアプリによる営業活動を支援するサービスです。「IT系サービスの立ち上げには、Webとネイティブアプリを同時に展開できるシステムが必要不可欠です。しかし、このシステムの開発には数千万円単位のコストがかかってしまうため、一部の資金力に余裕のある企業を除いて、市場参入自体が非常に困難なものでした。そこでグロースクラウドではシステムを無料で提供し、初期コストを抑えることによって参入障壁を下げてIT活用推進をサポートします。導入から運営までを支援する体制を整えているので、ITリテラシーに自信がない方にも安心してご利用いただけます」と坪井さん。「提供するのは基本システムなのでECサイトやショップだけでなく、飲食店や美容院などの予約受付、電子クーポンの提供、そして情報発信メディアなどにも転用できるなど、伸びしろが非常に大きなサービスです。2015年11月にサービスインしたばかりですが、すでに引き合いも多く、出足は順調。2018年までに少なくとも500社への導入を目指しています」。

 

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グロースクラウド イメージ図

 

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3. 【システムを無料提供できる理由とは…?】

 しかし、通常数千万円もの開発コストを要するシステムを、INDETAILではなぜ無料提供することが可能なのでしょうか。「無料でご提供できるのは、弊社で2014年夏からサービスインしているECモール『モアモール』のシステムを活用しているからです。システムを独占するよりも無料提供して多くの企業に市場参入していただいたほうが、市場の活性化と自社の成長に繋がると見込んでいます」と坪井さん。「そしてモアモールと同じく、グロースクラウドでも、プラットフォーム上で成立した決済ボリュームに応じて生じる手数料(決済額の6%前後)でマネタイズを行うレベニューシェア型のビジネスモデルを採用しています」。
既存サービスの手数料が30%前後であることを考えると、グロースクラウドの6%前後という手数料は、ユーザにとって大きな魅力といえるでしょう。
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4. 【スマホの操作で4つの販路を同時にコントロール!】

 もちろん、グロースクラウドの魅力は手数料の安さだけではありません。モアモールの特徴である『4 in one platform』、つまりWebモール+Web ECショップ、ネイティブアプリモール+ネイティブアプリECショップの4つの販路に一括参入できる仕組みが、グロースクラウドにも活かされています。スマートフォン上の操作一つでネット上の4つの「店舗」の在庫管理や注文対応などがコントロールできるので、「スマホは操作できるけど、パソコンの操作は苦手」というユーザ(売り手側)からの評価も高いと言います。

 

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グロースクラウド イメージ図

 

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5. 【「アプリで買い物」を定着させるには?】

 2014年の経済産業省の調査によると、日本のEC市場規模はBtoCで約13兆円、BtoBでは約280兆円にも上り、今後もますます拡大するとみられています。「BtoCでは、今後60兆円規模にまで拡大するという試算があり、この市場にいかに食い込んでいくかが私たちを含め中小企業にとって大きな課題です。意外なことに日本では他の分野(SNSや音楽・ニュース配信など)に比べ、ショッピング分野でのスマホアプリの活用が進んでいません。楽天など大手の存在が大きく、ネットショッピング=Webという固定観念が強すぎるのかもしれません。いずれにせよ、スマホのショッピングアプリで独占的なシェアを誇るアプリはまだありませんから、その分、チャンスが大きいです」。
では大手企業に先立ってECアプリの成功例となるためには、具体的に何が必要なのでしょうか。「Webとは異なるアプローチをすることだと思います。例えば欲しいものが明確に決まっているお客様は、これからも楽天のようなカタログタイプのECモールを選ぶでしょう。特定の商品を売っているショップをネット上で比較して一番安く売っているショップを選ぶ…という買い方です。でもスマホでカタログ型の買い方をする方は少ないはず。ネットサーフィンをしていて、たまたま目についたもの、いいなと思ったものを購入するウィンドウショッピングタイプの方が多いはずです。その方々に目を留めていただけるECショップをいかに作るかに知恵を絞る必要があります」と坪井さん。「そもそも今、日本人の可処分時間は1日平均40分しかありません。今は、その短い時間を携帯ゲームやSNSに使っている人が多いのですが、今後、ネットショッピングに充ててくれる方が増えればEC市場はもっと活性化するはず。そのためにも、ECモールやECショップのレベルを底上げし、より使いやすく、より魅力的なものを作っていかねばならないと思っています」。

 

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6. 【東京⇒地方へ!新しい経済の流れを生み出す】

 ECアプリの市場規模拡大は、 今、国が力を入れている地方創生の一助にもなると坪井さんは考えています。「人口が減り続ける日本では、これまでのような実店舗だけのビジネスは先細りする一方です。特に人口減少の著しい地方では、お客さんだけでなく、人材の確保すら難しくなっていますから、良い商品やサービスを提供していてもビジネス自体が行き詰まってしまいます。一方で、資金力やITリテラシーの問題で、地方の中小企業や個人事業主がEC市場に参入するのは相当ハードルが高いのです。しかし、グロースクラウドを使っていただければ、初期費用を抑えられる上、『パソコン操作は苦手』という方にも簡単に操作していただくことが可能です。たとえ一社あたりの規模は小さくても元気な会社やお店が増えれば、地域が活性化し、地方経済の再生の大きな一助になるのではないでしょうか」。

 実は、INDETAIL自身もその経営理念に「全てのステークホルダーと共に、地方の社会的・経済的自立と地域社会との共生を実現する」と、地元北海道経済の再生を掲げています。
 同社はもともと2009年に、札幌を拠点としたシステム開発会社として創業。創業以前は、坪井さんは人材派遣会社にて創業社長の片腕として道内各地で営業活動に従事していたそうです。「人材派遣事業を通じて、北海道にはIT系の技術者が多いことを知りました。雪国なので、ITは冬も室内でできる業種として人気が高いのです。ところが、その人材を上手く活用する企業は道内には多くありません。そこで、同じ人材に関わる事業をするのなら、単なる派遣ではなくて雇用を通じて地元に貢献できる事業をやろう…ということになって始めたのがシステム開発事業でした。東京よりも経費を抑えられる分、製品価格を抑えられることを長所として東京の大企業から仕事を受注し、道内でシステム開発を行うというビジネスモデルを確立しました。現在は約100名のスタッフを擁するまでに成長しました」。
現在、社員の大半は道内出身者ですが、クライアントはほぼすべて道外企業とのこと。「地元・北海道をこよなく愛する私たちですが、市場としては北海道を重視していません。あくまでも市場は東京を初めとした首都圏です。近年は海外の人件費高騰を受けて生産現場をオフショアからニアショアにシフトする企業が増えていますので、これからは地方企業の存在感がますます大きくなってくる時代だと思います。都市部の企業が抱える労働力不足を地方企業が解決し、国内で日本ならではの高品質な製品やサービスを生み出すことが、今後、日本経済を持続的に発展させるためにも不可欠です。私たちINDETAILはこのビジネスモデルの先駆者として東京から地方への新しい経済の流れを生み出し、地方が主役の時代をリードしていきたいと考えています」。

 

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7. 【2018年度中のマザーズ上場を目指して】

 創業から6年、坪井さんは事業拡大に当たって常に「ローカルベンチャーのIPOモデルを構築し、新たなローカルビジネス神話を創造する!」というビジョンを社員と共有してきました。
「北海道発の成功事例を作る事が北海道経済を支え、挑戦する風土へと変化へ導く唯一の方法であるという意識を共有してきました。地方に住む僕たち自身が『地方だからダメだよね』という負の発想を捨て、前向きに挑戦していかなくては、地方の現状はいつまでも変わりません。INDETAILは、必ず北海道に成功例を作ります。そして、次世代を担う子どもたちに『頑張れば、北海道でもあんなにおもしろいことができるんだな』と感じてもらえるような希望の種を蒔きたいのです」。
その足掛かりとして、INDETAILが目指すのはマザーズ上場。「早ければ2018年に、マザーズ上場を果たすべく努力を続けます」と坪井さん。

 

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8. 【God is in the details】

 もっとも、同社の成長をけん引してきたのは経費を抑制できるという地の利だけではありません。その仕事の丁寧さ、サービスの質の良さも同社の大きな強みです。「システムを開発する際、『お客様のニーズを的確につかんでいるか』『お客様にとって使いやすいシステムかどうか』を常に自問しています。社名の由来にもなっているGod is in the details(神は細部に宿る)をスローガンに、細部までこだわりぬくのがINDETAILのポリシー。今後も質の良いサービスを提供することでお客様のビジネスの発展に貢献していきたいと思います」と語る坪井さん。
「今回、起業家万博に出場させていただいたのがご縁で、多くの皆さんにモアモールやグロースクラウドの存在を知ってもらうことができ、このうちいくつかの会社とは実際にビジネスの打ち合わせが進んでいます。EC市場への参入、ITの活用推進を検討中の皆さん、ぜひINDETAILにお声掛けください」。今後はより多くの企業に自社サービスを活用してもらい、上場に向けての地盤を固めるのが目下の課題だと話します。
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9. 【「Going concern」の精神で地元に根付く企業へ】

 「もちろん、上場が最終目的ではありません。上場後は『Going concern』(事業を継続して発展させること)を前提に、継続的な成長を続け、地元の皆さんに信頼され愛される企業としてローカルにしっかりと根を張っていきたいと思います」と、坪井さんの決意は固い。「そして上場メリットを活かして、新しい事業創出や起業家支援にも力を入れていきたいですね。そして成功したベンチャーが地元で新たなベンチャーを支援する…というベンチャー創出の好循環を、ここ北海道で生み出せたら素晴らしいと思います」。
創業わずか6年でINDETAILをここまで育ててきた坪井さんですが、「50歳でINDETAILの経営から身を引く」と決めているそうです。「僕自身がINDETAILで学んだ知識や身に付けたノウハウを後輩たちに伝えていくことが使命だと思っています」。

 自社事業の拡大だけでなく、地方創生や起業家育成など日本の将来を見据えた経営目標をもつINDETAIL。
モアモールやグロースクラウドといった同社のサービスが、日本のEC市場にどのような変化をもたらすのか、そして地方企業の在り方をどう変えてゆくのか、ますます注目が集まりそうです。

 

 
 

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◆ 平成26年度 起業家万博  (情報通信ベンチャー・ビジネスプラン発表会)
   開催報告  http://www.venture.nict.go.jp/unpaku2014/report
プレゼン映像  http://www.nict.go.jp/video/banpaku-2014-08.html
 

 
企業プロフィール
 

 
株式会社 INDETAIL

 
概要

 
2009年1月創業
 
経営理念・使命
「感謝と貢献」 原理原則を基準とした価値観のもと、全てのステークホルダーと共に
地方の社会的・経済的自立と地域社会との共生を実現する
 
主な業務内容
・コア・コンピテンシー事業(受託開発)
・スマートフォンアプリ開発
・webシステム開発
・SES支援事業
・ECプラットフォーム事業
 

 
窓口・情報
 

 
URL:http://www.indetail.co.jp
 

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